驚いたことに,東京都ではいまだに渡航歴の有無が新型インフルエンザの検査の重要条件となっているという(「東京都の事情」2009.7.6)。しかも,基礎疾患を持つ免疫弱者に対しても同様の基準を適用しているというので,二重の驚きだ。
しかし,これは東京都の発表しているデータと矛盾した方針だ。7/3発行の「東京都インフルエンザ情報」(pdf)によれば,最近では国外感染より国内感染の方が多くなっている。国内での感染拡大を疑って,検査範囲を拡大すべきだろう。しかし,そうすると検査希望者が殺到するため,処理しきれなくなることを都は恐れているのかもしれない。検査キットはかなり不足しているようだ。
これまで,他地域では感染が広がっているにもかかわらず,人口が多く,しかも出入りの激しい東京都での発生件数が相対的に少ないと不思議に思っていたが,それには理由があることが分かった。隠れた感染がかなりあることが予想される。やはり東京も安心できない。
【天気】曇りのち晴れ。夏のように暑くなった。