2025年1月,新たなブログ「田中浩朗文庫」を始めました

講義ビデオに代わる文字起こし付き音声教材

私は普段、対面でもオンラインでも授業ではライブで講義を行うのではなく、事前に作成した講義ビデオをオンデマンド形式で学生に視聴してもらっています。この方法は学生から好評ですが、一つ気がかりな点があります。それは、学生がビデオをしっかり見て理解しているのかということです。

多くの学生は真面目に取り組んでいると思いますが、中には早送りで十分に理解しないまま視聴したことにする学生や、部分的に飛ばし見をして終わらせてしまう学生もいるかもしれません。そこで、講義ビデオを「文字起こし付きの音声教材」として提供する方法を考えてみました。

もちろん、この形式でも飛ばしてしまう学生はいるでしょう。文字起こしがあると流し読みで済ませてしまう可能性もあります。しかし、文字を目で追いながら音声を聞く学習方法は、理解を深めるうえで非常に効果的です。この方法の利点に気づいた学生は、しっかりと活用してくれるのではないかと考えています。

私は、すでに講義ビデオを作っているため、その音声をLISTENで文字起こしし、音声と文字起こしを一緒に学生に提供することができます。また、ビデオ内で使用しているスライドは静止画のファイルとして共有すれば、情報としては講義ビデオとほとんど変わりません。そして、講義中に見せているテレビ番組の一部などは、その部分だけビデオとして提供すればよいと思います。

さらに、このLISTENには各エピソードごとにコメント欄が設けられており、学生が質問やコメントを書き込める仕組みがあります。音声を聞いた直後にその場で質問や意見を投稿できるという点も大きなメリットです。

以上のように、LISTENを活用して大学の授業で教材を提供することは、とても有効な方法ではないかと考えています。

初出:11 メモ | 講義ビデオに代わる文字起こし付き音声教材(LISTEN, 2024.2.5)

このアイデアは,2024年度の授業で実現させたいと思っていましたが,結局いまだに実現していません。(2025.1.19記)