’18年度前期 授業アンケート所見

すべての成績を付け終わった段階で,授業アンケートの集計結果と自由記述への所見を書いた。この内容は,大学のシステムを通して学内公開されるが,ここに転載しておく。

2018年度前期 授業アンケート集計結果&所見(pdf)

科学と技術の社会史

月2クラス

今学期の大きな変化は,授業時間外の学習時間が大幅に増えたことです。毎週2時間以上学習した人は全体の28%,毎週1時間以上学習した人は全体の64%となっており,これまでの私の授業ではなかったことです。毎回小レポート課題を出したことがこのような結果につながったのかもしれません。ただ,それは受講者の負担増につながり,学期後半に受講者が減ってきた原因となっているかもしれません。

授業の仕方に関する問7から問12,および総合的評価とみなすことのできる問13(興味・関心)については,例年から大きな変化はなく,各設問の平均値が4を超えており,大きな問題はないと思われます。

自由記述欄の回答としては,教員が熱心だったという感想が複数見られました。学期後半に,毎週メールでニュースレターを配信したのも,そうした感想の理由となっているようです。また,授業サイトやスライドなども良かった点に挙げられていました。改善すべき点については特に記載はありませんでした。
今学期から100分授業になったのをきっかけに,毎回の授業の半分を講義に,残り半分を個人や班での活動に充てて,主体的な学習を促そうとしました。その目的はある程度実現できたように思いますが,さらに教員からのサポートを充実させて,主体的な学びをより意味のあるもにしてもらいたいと考えています。

金2クラス

今学期の大きな変化は,授業時間外の学習時間が大幅に増えたことです。毎週2時間以上学習した人は全体の20%,毎週1時間以上学習した人は全体の60%となっており,これまでの私の授業ではなかったことです。毎回小レポート課題を出したことがこのような結果につながったのかもしれません。ただ,それは受講者の負担増につながり,学期後半に受講者が減ってきた原因となっているかもしれません。

自由記述欄の回答としては,授業スライドや動画などを掲載した授業サイトが良かったという感想が複数ありました。また,内容がおもしろかった,説明が分かりやすかったという感想もありました。また,自分で興味を持ったことを調べ小レポートを作成する個人学習やその結果を共有するグループ活動が良かったという感想もありました。また,教員が熱心だったという感想が複数見られました。

他方,レポートの数が多すぎた,小レポートのことがあり講義に集中できない,もっと講義が聴きたかったといった回答もありました。また,学生から教員のところに質問に行くのではなく,教員の方から近づいていった方が良いという意見もありました(個人学習の時間の質問受付について)。
確かに,毎回の小レポートのために,受講者の学びに余裕がなくなっていた面がありましたので,その点は来学期以降,改善していきたいと考えています。また,教員からのサポートの仕方も,もう少し工夫していきたいと考えています。

科学技術と現代社会

水3クラス

今学期の大きな変化は,授業時間外の学習時間が大幅に増えたことです。毎週2時間以上学習した人は全体の18%,毎週1時間以上学習した人は全体の44%,毎週30分以上学習した人は全体の87%となっており,これまでの私の授業ではなかったことです。毎回小レポート課題を出したことがこのような結果につながったのかもしれません。ただ,それは受講者の負担増につながり,学期後半に受講者が減ってきた原因となっているかもしれません。

授業の仕方に関する問7から問12,および総合的評価とみなすことのできる問13(興味・関心)については,昨年度に比べて全体的に若干下がっているものの,各設問の平均値が4を超えており,大きな問題はないと思われます。

自由記述欄の回答としては,学生の自主性を育てる良い講義だと思った,一風変わった授業形態であったが利点が多く良かった,授業サイトが使いやすかった,教材が充実していた,毎回の振り返りが良かった,授業の様子をみながらやり方を変えてくれた点が良かった,などといった回答がありました。改善すべき点はほとんど挙げられていませんでしたが,個人学習の時間がもう少し長くなればよいという意見がありました。

今学期から100分授業になったのをきっかけに,毎回の授業の半分を講義に,残り半分を個人や班での活動に充てて,主体的な学習を促そうとしました。その目的はある程度実現できたように思います。しかし,時間配分など,まだまだ改善の余地は大きいと思います。受講者が無理なく充実した学びを行えるよう,さらに工夫を重ねていきたいと思っています。

金1クラス

今学期の大きな変化は,授業時間外の学習時間が大幅に増えたことです。毎週2時間以上学習した人は全体の21%,毎週1時間以上学習した人は全体の64%となっており,これまでの私の授業ではなかったことです。毎回小レポート課題を出したことがこのような結果につながったのかもしれません。ただ,それは受講者の負担増につながり,学期後半に受講者が減ってきた原因となっているかもしれません。

授業の仕方に関する問7から問12については,例年から大きな変化はなく,各設問の平均値が4を超えており,大きな問題はないと思われます。総合的評価とみなすことのできる問13(興味・関心)は昨年度の4.2から3.9へと下がっており,授業の進め方を変えたことの影響が出ているかもしれません。ただ,そのことに関する改善すべき点の具体的な指摘がないため,原因はよく分かりません。

自由記述欄の回答としては,授業内容,先生の人柄,全てが良かった使いやすい授業サイトだった,といった回答があった一方,グループブログが使いにくい(具体的な指摘が数点挙げられています)という回答もありました。授業サイトは今学期初めて作ったシステムなので,改善の余地は大きいです。使いにくい点の指摘は有り難いです。

今学期から100分授業になったのをきっかけに,毎回の授業の半分を講義に,残り半分を個人や班での活動に充てて,主体的な学習を促そうとしました。その目的はある程度実現できたように思いますが,授業サイトの使い勝手など,まだまだ改善の余地は大きいと思います。受講者が無理なく充実した学びを行えるよう,さらに工夫を重ねていきたいと思っています。

水7クラス

今学期は受講者数が10名弱と少なく,集計結果の統計的な意味は少ないため,例年との比較はできませんが,関心や意欲の高い人が集まったためか,どの項目も高い値となっています。

自由記述欄の回答で良かった点としては,「参考文献・図書を毎回提示していただいたので,勉学に取りくみやすかった」「主体的に学べた」といった回答がありました。改善すべき点としては,「興味がわいてくると,もう少し詳しく講義をききたいと思いました」といった回答がありました。
工学部第二部は従来通りの一コマ90分授業のため,昼間部よりも講義時間が短くなる傾向がありました。講義と受講者の活動時間の配分をどのようにすれば最適なのか,今後も模索していきたいと考えています。

【天気】晴れ。所見票を書いて,私の前期の授業に関する仕事はひとまず終わる(まだJABEE資料の取り揃えが残っているが)。この記事はWordPressのGutenbergという新しいエディタを使って作成。ページの各要素をブロックとして配置できるもので,似たような機能を実現するプラグインはこれまでにもあったように思うが,これがWordPressの本体に実装されるということのようだ。単純なレイアウトの記事を書く場合には,かえって手間がかかるような気がするが,その場合は旧エディタを選べばよいのだろう。
→8/8, 結局Gutenbergは当面使わず,旧エディタを使うことにする。