Mark Barnes, Assessment 3.0: Throw Out Your Grade Book and Inspire Learning, Corwin, 2015, 152p.
スター・サックシュタイン著(高瀬裕人・吉田新一郎訳)『成績をハックする』新評論,2018年,228頁(原書2015年)
両方とも2018.7.21読了。
どちらも,数字(5,4,3,2,1など)または記号(S,A,B,C,Dなど)で成績を表示することの弊害を述べ,それをやめ,それに代わる評価の方法について実践的・具体的に紹介した本である。従来の成績を付けない教師の存在は,アトウェルの実践により知ってはいたが,こうした運動が広がりをもって行われていることは知らず,大変参考になった。ちなみに,アトウェルの著書『イン・ザ・ミドル』の邦訳がつい最近出版されたようだ1。
私も成績のあり方については,以前から疑問をもち,学びに生かせる具体的なフィードバックを実現したいと,いろいろな方法を試してきた。今学期は,学生同士によるコメント・ピアレビューを導入した。
今回,上記2冊の本を読んで,学生同士や教員からのフィードバックに加えて,それらをも含むポートフォリオを基にした自己評価を学生にさせることが良いのではないかと思うようになった。学びの責任を学生に移行する極めて有効な手段だと思う。
注
- 同書読書ノート参照。