前期に引き続き後期も毎回講義のあとにグループ討論を行っている。ほぼやり方が定まってきたので記録しておく。
前期のやり方は,次の記事に書いておいた。
後期は,前期のやり方を改良して以下のように行っている。
今学期の授業の進め方
- 班分け表の提示1 授業開始前
- 本日の予定の説明 5分
- 講義・ビデオ視聴 45分
- 教員によるミニレッスン(議論の言い回し等に関する解説。書き言葉と話し言葉の両方で)2 10分
- 各自,グループ討論のために自分の考えをディスカッションレポート用紙3に記入 5分
- 討論しやすいように机を移動4/班のファイル配布5 5分
- グループ討論(スパイダー討論)6 15分
- 個人での振り返り7 3分
- グループでの振り返り8 7分
- 机を元に戻す9 5分
現時点での問題点
グループ討論の時間が短い:最低15分は確保したいと考えているが,リーダーとオブザーバーを決める時間を除くとそれより短くなる場合が多い。20分か25分くらい時間がとれるとゆったりと進められると思う。そのためには,講義を短くするか,ミニレッスンを省くかする必要があるが,そうすると別の問題が生じるので,授業の進め方を抜本的に再考する必要がある。
ミニレッスンの時間が短い:ミニレッスンも10分では不十分だ。短い説明でも理解して討論や執筆に活かせる学生もいるが,消化不良の学生も多数いるはずである。
改善法:講義の回と討論の回を交互に実施するのが一番無理がないように思う。来年度はそうする方向で授業を組み立ててみたい。
注
- 班分け:1班の理想的な人数は7名前後(許容範囲は4名〜9名)。そのような人数になるように欠席率を勘案して教員が班の人数を決め,割り振りを行う。原則として2回に1回班替えをする。
- ミニレッスン:学生が何度も参照すべき情報についてはプリントを配布。
- ディスカッションレポート用紙:討論テーマをあらかじめ印刷しておく。その他の欄(自分の考え/他者の考え/新たな発見・理解の深まり/グループ討論の評価/グループ討論の振り返り)は空欄にしておく。裏にはルーブリックを印刷しておき,各自の評価とグループでの集計結果を書く欄を設けておく。
- 机の配置:机(3人掛け)3つを三角形の形に並べ,最大で9名が座れるようにした。ただし,出席者が6人以下の場合は,机を2つ向かい合わせにして並べることも可とした。
- 班のファイル:机を動かしているときに,各班から1名が出てきて,教員から班のファイルを受け取る。そのファイルには,名札用紙と次回用のディスカッションレポート用紙とクモの巣図用紙が入っている。欠席者の分はファイルに入れたままにしておく。
- 名札用紙:A4のコピー紙を3角柱になるように折って,その2つの面に氏名を書き,机の上に置かせる。これは班のファイルに保存して繰り返し使用する。薄いコピー用紙でも10回余りは十分使える。
スパイダー討論:討論を始める前に,リーダーとオブザーバーを決めさせる(どちらもやったことない人を優先して選ばせる)。オブザーバーは,原則として発言しせず,議論を聞きながらクモの巣図を書くことに専念する。リーダーは,議論を取り仕切る議長ではなく,議論がスムーズに進むように気を配る役割を果たす。 - 個人での振り返り:ここでの評価は,原則として,班員全員が各評価項目を実現できたかどうかで判断する(ルーブリックの各項目に○×を記入)。自分ができたかどうかではない。
- グループでの振り返り:リーダーは,ルーブリックの各項目について,○を付けた人に挙手してもらい人数を集計する。評価が分かれた場合は,双方の理由を発表してもらい,話し合いでどちらかに決める。それでも意見が分かれた場合は,多数決で決める。
- 班のファイルの返却:名札用紙とクモの巣図を班のファイルに戻し,教員まで返却する。なお,毎回のディスカッションレポート用紙は,各自で保存させ,学期の中間と期末に表紙を付けて提出させる。