剽窃の疑いを恐れる学生へ

授業アンケートに次のような意見が書かれていた。提出物に剽窃が発見された場合は,単位の没収まで行われるとのことだが,剽窃をしていないくても偶然似たような文章になったしまった場合はどうするのか?

剽窃はしておらず,自分の頭で考えた文章なら,剽窃を疑われるような文章になることはほとんどないので,心配は無用だと答えたいが,剽窃がどのようなものかを正確に理解していない学生には,心配が残るのかもしれない。

教育的には,剽窃とはどのようなものか,どのような場合に剽窃と認められるのかをきちんと教えなければならないのだろうが,それを一言や二言で説明することは不可能だ。しかし,通常の授業でその詳しい説明をするのもふさわしくないような気がする。

そこで,自分が偶然剽窃したような文章を書いてしまうことを恐れる学生に次のようなこと勧めたいと思う。それは,剽窃をチェックするサイト(例えば,CopyContentDetector)で,自分が書いた文章をチェックすることだ。そうすれば,自分が書いた文章と似たような文章があるかどうか分かる。もし,似たような文章が出てきたら,それとは違った書き方をすれば,心配を消すことができるだろう。しかし,「似たような」というだけでは,直ちに剽窃とは言えないので,多くの場合心配は要らないのだが,それでも心配な場合は,似てないように書きかえればよい。

それを繰り返せば,偶然剽窃してしまうことなどまずないのだということが理解されていくだろう。

参考:コピーコンテンツ(剽窃)を検出するコピペチェックツール&ソフト12選(Webコンサルティングブログ)