’06年度前期 授業の反省

 先学期に引き続き、授業が終わりかけた時期に今学期の反省をする。

授業サイトについて

 今学期は授業サイトをMovableTypeで構築した。授業資料を掲載するとともに、予習・復習の指示も掲載した。また、昨年度は遅れがちであった授業スライドのアップロードを授業前にすることもほぼ実現できた。
 受講生がコメントを書き込めるようにしておいたが、受講生からのコメントはほとんどなかった(6/30現在1例のみ)。受講生からのコメントは、授業の最後に書いて提出してもらった出席票から得られた。その一部の紹介や私の回答・コメントは、授業サイトのQ&A欄に掲載した。
 受講生数の割にアクセス数が少ないので、全受講生が毎週1回はチェックするということは実現していないようだ。まだ、授業外の自習で授業サイトを活用するという習慣が一般的ではないのかもしれない。
 自習に役立つような情報の提供はまだ不十分だ。これは授業期間中にはなかなか充実させる時間がとれないので、夏休みなど授業がないときに充実させておく必要があるだろう。

講義の後に受講生からコメントを求めることについて

 先学期試してみた講義後の受講生からの口頭コメントは、今学期は行わなかった。講義時間を長くとるためである。それにより、双方向性は弱まってしまった。授業サイトのQ&Aという形で多少のやりとりは確保できたが、何とかもう少しリアルタイムでの双方向的な授業になるよう工夫をしてみたい。

科学技術史Aおよび技術者倫理について

 どちらも内容はほぼ昨年度と同じ。授業スライドもほとんど昨年度のものを流用。昨年度は初めてだったので、授業を進めることで精一杯だったが、今年度は少し余裕をもって行うことができた。いろいろ改善すべき点も見えてきたがそれを改善するまでには至らなかった。今年度は授業サイトを構築することで余力が尽きてしまった。

フレッシュマンセミナーについて

 初めての授業。しかも、10人以上の教員が共通のパワーポイントとテキストとワークシートを使っての同内容の授業で、これも初の試み。ほぼ毎回宿題を出し、チェックをするのでかなり手間がかかった。慣れればそれほどでもなくなるだろうか。何とか無事終わりそうだが、その効果は授業評価アンケートの結果を見てから判断しよう。

試験について

 先学期に引き続き、自筆手書きノートのみ持ち込み可とする。問題形式はほぼ昨年度同様だが、自問自答問題は出さない。今学期は初めて試験のみで成績を付ける予定だが、果たしてどのような結果が出るだろうか。昨年度の各問題の正答率を参考に、できるだけ得点調整が必要ないような出題を工夫したい。

授業評価アンケートについて

 授業評価アンケートの評価項目として、学部共通の11問に加え、予習・復習頻度および授業サイトの有用性を問う独自項目2問を設ける。先学期までは、シラバスと授業サイトの有用性を問う2問を設けていたが、実質的なシラバスは授業サイトに含まれるため、シラバスに関する質問はやめることにした。

授業ラジオについて

 授業サイト構築が先で、こちらは当分後回しとなりそう。

*** 補足(2006/8/17) ***

定期試験結果

 いつもは定期試験の採点が終わって採点表を出してしまうと安心してしまい、その結果について反省することはないのだが、今回初めてテストの各設問の正答率を出し、受験者集団の成績上位グループ・中位グループ・下位グループの間でその正答率の平均にどれだけの差があるか計算してみた。試験問題としては、各グループ間で適度に差が出るものがよいとされている。
 結果は、予想以上に適度な正答率となっていた。上位グループの正答率の各設問の平均で約7割、中位グループは約6割、下位グループは約3割となっていた。(配点の関係で最終的な評点はこの割合より少し低くなる。)
 特別易しい問題も特別難しい問題もなかったが、上位グループで正答率が3割前後という問題がいくつかあった。これは問題の出し方および私の授業の仕方に問題があったと言えよう。このようなことが分かったのも収穫だ。
 さらに、誤答の分析を行い、今後の授業改善および試験問題作成に生かしていきたい。