高学歴ワーキングプア

 光文社新書で『高学歴ワーキングプア 「フリーター生産工場」としての大学院』が出るそうだ。著者自身の体験をもとに書いたものだろう。私自身,そうした状況に陥ることを覚悟して大学院に進んだので,身につまされる。もっとも,私の場合は,大学院重点化前なので,大学院に進学すること自体が難しかった。私は一浪した。「覚悟の上で進んだのだから,そうなっても文句を言うな」ということで(そうあからさまには言われないだろうが),これまで大学院に進んだ人たちが声をあげることは少なかったと思う。問題が表面化することはいいことだ。

10/18追記
 発売日は10/20だが,店頭に並んでいたので買う。博士号を持っている人でも就職できないという問題だが,大学院重点化以前に文系大学院を出た人は,博士号を取らずに退学すること(単位取得退学あるいは満期退学などとという)が普通だった。その世代でまだ就職できていない人も少なくない。そうした人たちはさらに厳しい状況にあるだろう。

10/19追記
 読了。最近の新書はあっという間に読めてしまう。文系大学院の問題の一部は表現されていると思う。ただ,大学バッシングの材料にも使われそうで心配だ。

【天気】雨。