手元にあった本を読んでいたら気になる引用があったので、下の論文を調べたらネットで出てきた。誰かがOCRしたものらしい。その論文(Schroeder 1993)には、次のようなことが書かれてあった。
大学の教員は学生の学力が低下してきているなどと言って嘆いているが、それは教員と学生の学習方法のミスマッチによるものだ。今の学生の多くは、直接的で具体的な経験を好み、ある程度構造化されていて直線的な学習を好む。何かをする前になぜそれが必要なのかを知りたがる。具体的、実用的、直接的なことを好む。実践から理論へと進む道を好む。レポートの具体的な長さ、試験の具体的な内容、講義から何を学べばよいかという情報を欲しがる。
したがって、そうした学生の好みに合うような学習スタイルに変えなければならない。小グループでのディスカッションやプロジェクト、クラスでのプレゼンテーションやディベート、学生同士による批評、地域活動を通しての学習、現場体験、シミュレーション、事例研究など。教員から、または学生同士のこまめなフィードバックも必要だ。
こうした提言は、今日珍しいものではないし、私もそれを意識して授業をしてきたつもりだが、まだまだ不十分なのかもしれない。特に「直接的で具体的な経験」「具体的、実用的、直接的」「実践から理論へ」というあたりは全く不十分と言えよう。
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