フユヒコ

  • 劇団青年座「フユヒコ」マキノノゾミ作・演出、紀伊國屋ホール、2008.11.4〜11.9公演

 主人公寺田冬彦のモデルは物理学者の寺田寅彦。朝永振一郎をモデルにした人物が登場するマキノの戯曲「東京原子核クラブ」は2008.8.30〜9.7に俳優座劇場で上演された。これら二つの戯曲は、マキノノゾミ『「東京原子核クラブ」「フユヒコ」―マキノノゾミ戯曲集』(小学館,1999年)として出版されている。

 ちなみに、各ステージの来場者先着20名に宮田親平『「科学者の楽園」をつくった男——大河内正敏と理化学研究所』(日経ビジネス人文庫、日本経済新聞社、2001年)がプレゼントされるという。大河内をモデルにした人物も「フユヒコ」に登場する。

参考:「フユヒコ」(劇団青年座)

 この演劇は、NHKでも収録・放送された。

  • 芸術劇場(劇場中継)「フユヒコ」NHK教育、2008.12.12放送。収録:2008年11月8日、紀伊國屋ホール

案内役:中條 誠子アナウンサー

★特集 劇団青年座「フユヒコ」の見どころ
 1994年、劇団青年座創立40周年記念公演の作品として、マキノノゾミが脚本を書いた「MOTHER」。その後、「フユヒコ」 「赤シャツ」と続くマキノ3作品は、全てその年の演劇賞を受賞するなど高い評価を得た。初演時、演出家・宮田慶子により演出された、寺田寅彦をモデルにした「フユヒコ」。今回の公演ではマキノ自身による新演出で、どう変わったのだろうか? マキノノゾミのインタビューを交え、舞台の見どころを紹介する。

★ 劇場中継「フユヒコ」
 初演で数々の演劇賞を受賞するなど高い評価を得て、再演の呼び声高かった劇作家・演出家のマキノノゾミの過去の3作品『フユヒコ』(1997年初演)『赤シャツ』(2001年初演)『MOTHER』(1994年初演)が2008年11月に連続上演された。
 その中でも、人気の高かった『フユヒコ』のモデルは、独自の視点で有名な物理学者で随筆家の寺田寅彦。夫婦や親子の絆が描かれ、染み入るような味わいをもった作品である。劇団青年座に劇団M.O.P.の俳優を招き、脚本を書いたマキノノゾミによる新演出に高い注目を集めた。マキノノゾミ脚本、劇団青年座公演の代表作3作品の1つ、『フユヒコ』をお届けする。

(内容)
昭和9年の年の瀬、東京本郷区曙にある理学博士・寺田冬彦邸。
旅行に出かけたはずの冬彦とその妻りんが、ただならぬ様子で帰ってきた。
招き猫が見守る家。個性豊かな寺田家の喜怒哀楽の一週間が始まった。

<作・演出> マキノノゾミ
<出演> 山野史人 津田真澄 太田佳伸 椿真由美 
     五十嵐明 加茂美穂子 佐藤祐四 木下政治 ほか
<収録> 2008年11月8日 紀伊國屋ホール

 2008/12/14 録画を見た。寺田寅彦のことを知らないでも十分楽しめる内容だが、寺田・大河内正敏・中谷宇吉郎などのことを知っているとより楽しめるだろう。科学史普及の上でも重要な演劇だ。