’13年度後期 授業の反省

現在採点中だが,授業の反省をする。

授業SNS

先学期に引き続き,BuddyPressを使った授業SNSを利用した。先学期から改良した点は以下の通り。

  • 自分の授業ツイート・コメント・課題・課題早期提出・課題コメント・紹介された課題の数と,それに応じたポイントをいつでも確認できるようにした
  • 自分の授業ツイートと課題に付けられたコメントを簡単に検索できるようにした
  • 課題の修正・削除ができるようにした
  • 授業ツイートをショートカットキーで投稿できるようにした

これらは,以前から要望のあった機能だが,何とか今学期に実現できた。そのために,後期前の夏休みにはPHPのプログラミングの勉強をずいぶんする必要があった。
自分の書き込みの正確な数がいつでも確認できることは,書き込み数をもとに成績を付ける場合に学生のモチベーションを高める重要な要素となる。しかし今回,最終的な成績を予想させるポイント数まで確認できるようにしたことは,必ずしもモチベーションを高める分けではないことが確認された。というのも,ポイントの上限に達した場合や,単位取得が確実になった場合などは,それ以上の努力をしない学生が見られたからだ。今後は,書き込み数とクラスにおける最高・最低・平均などを示すことで,どのような反応が見られるか試してみたい。
第一次締切までの提出を非公開にし,それ以降を公開するというのは,手動で行っていたため,かなりの手間がかかった。また,課題早期提出のポイントを与えるのも手動だったので,これも大変だった。教員点の付与とならんで,こうした手動による操作をできるだけ省略できるようにしたい。

参考資料の提供

先学期科学の社会史で行った授業サイトへの参考資料の掲載を,技術の社会史でも行った。ある程度は読んでくれたようだ(水3クラス:67%,水7クラス:47%)。ただ,もっと資料を読むことへのインセンティブが必要な気がする。例えば,資料を読まないと答えられないような小テストを受けさせるなど。

授業ビデオ

先学期の途中から始めた授業ビデオを今学期も継続した。一部を除く全クラスの授業のビデオを公開することができた(初回ガイダンスのみ全クラス内容が同一のため1クラスのみ録画)。この授業ビデオには授業ツイートのタイムラインも一緒に映されているので,講義に対する学生の反応が非常に良く分かる。授業期間中は見る時間が取れなかったが,来学期が始まる前にこのビデオを見ながら授業の点検をしてみたい。

講義内容

今学期も,すべての科目について,講義内容は従来のものとほとんど同じであった。そろそろ新しい内容を講義したいが,授業方法で新しい試みをすると,内容の方にまで手が回らない。

評価方法

評価方法も従来通り,授業SNSの書き込み数をもとにした成績評価を行った。科学技術と現代社会の月2・金2クラスで,予想よりかなり多い授業ツイートが書き込まれたため,12月下旬にポイント獲得条件を少し厳しくした。それにより,獲得ポイントが下がってしまった人が出て,大変不興を買った。このことからも,成績評価につながるポイントをあまり具体的には示さない方が良かったと言える。

授業アンケート

前期と同様の設問で授業アンケートを行った。今回は全クラス,紙の質問紙を用いた。第14回授業で実施したためか,事務による集計が最後の授業に間に合わず,第13回くらいに実施した方が良かったかもしれない。学部統一のアンケートに加えて,独自のアンケートを中間と期末に行った。

技術の社会史 授業アンケート集計結果
技術の社会史 独自アンケート(中間)(水3) 同(水7)
技術の社会史 独自アンケート(期末)(水3) 同(水7)
科学技術と現代社会 授業アンケート集計結果
科学技術と現代社会 独自アンケート(中間)(月2) 同(金2) 同(水6)
科学技術と現代社会 独自アンケート(期末)(金2)

おわりに

従来型の講義に授業SNSを組み合わせた授業については,一定の段階に到達した気がする。今後は,オンライン教材の充実による反転授業の導入を検討したい(来学期のシステム構想)。