あの日を思い出すために

 私の中で2年前の大震災の記憶が薄れつつあることを感じていたので、3.11に8時間かかって神田の職場から自宅まで歩いて帰った道を再度歩いてみた(ちなみに、自宅から神田までは電車で行った)。ただし今回は、連休後の仕事に影響が出ないようにいくつかの変更を行った。まず、時間帯は、2年前が夕方5時出発だったのに対して、今回は午前10時40分に出発した。それにより、帰宅時間は夜中から夕方に変わった。これだけでもかなり楽になる。またルートも、2年前は誤って大回りをしてしまったのに対し、今回はGoogle Mapsが示した最短ルートを採用した。さらに靴を、通勤用の合成皮革の靴から軽い運動靴(ランニングシューズ)に変え、鞄は通勤用のショルダーバッグからリュックサックにした。2年前は約8時間、53621歩だったのに対して、今回は約6時間、37462歩だった。時間で75%、歩数で70%となった。前回は最後の2時間、足を引きずって歩いていたが、今回はほぼ普通に歩いて帰ってこられた。
 江戸川まではほぼ同じルートであり、2年前の風景を思い出しながら歩いた。歩道は人でいっぱいであり、車道は車でいっぱいだった。所々に、壁が崩れたビルもあった。閉店していた飲食店もあった。
 今回は、コンビニで買ったおにぎりを公園で食べた。2年前もコンビニで食べ物を買おうとしたが、おにぎりや弁当はすべて売り切れで、どらやきとバウムクーヘンを買った。今回、コンビニではトイレを借りることができ、トイレの心配はかつてよりも少なくなったように思う。
 家族とは随時iPhoneのメッセージ機能で連絡をとった。これも2年前はできなかったことだ。いや、手段はあったのだが、家族にそれを使う習慣がなかった。その後、普段から使うようにしていたので、問題なく連絡がとれた。 iPhoneは江戸川当たりから電池切れ近くなったが、エネループ2本で電力を補給することで帰るまで十分もった。
 今回、最短コースを行ったので、時間的には短くて済んだのだが、歩く環境があまりよくなかった。歩道がなかったり、工場地帯だったり、幹線道路の脇だったり。もしまた歩く機会があるなら、多少遠回りでも、歩きやすい道を行ってみようと思う。また、そのときは、出発時間を3.11の時と同じにして、当時のことをよりよく思い出してみたい。 また、将来の震災に備えるには、新しい職場から自宅までのルートでも歩く必要がある。神田からよりは少し近くなる。一度歩いておくと、2度目はかなり余裕をもって歩けるだろう。
 今回、線量計を持って歩いた。江戸川区あたりは若干高いところ(0.2μSv/h程度)もあったが、だいたい0.1前後であり、気にするほどではなかった。今後は、大震災時に線量計は必需品となるだろう。警報機能のあるものを買っておきたい。また今回、靴の改善をおこなったが、ゴーグルによる目の保護はできなかった。2年前程ではないにしろ、風の強い道を長時間歩くと、目を開けていられないくらいに目の負担となる。今回も、かなり充血した。早めにゴーグルを手に入れたい。

【天気】晴れ。歩くにはちょうどよい。