- その時歴史が動いた「シリーズ ポツダム宣言・米ソの攻防① 原爆投下・トルーマンの決断」NHK総合,2001.7.25,42分
- その時歴史が動いた「シリーズ ポツダム宣言・米ソの攻防② ソ連対日参戦・スターリンの焦燥」NHK総合,2001.8.1,42分
ポツダム会談が戦後の米ソ冷戦の始まりであることを,トルーマンとスターリンの双方の立場に焦点を当てて描く。アメリカは原爆実験成功の知らせを受けることでソ連抜きの戦争終結を目指し,ソ連はヤルタの密約による領土的成果を得るため対日参戦を急いだ。アメリカの原爆投下以前に,またソ連の対日参戦以前に,日本が降伏することを両国共に望んでいなかった。
原爆の誕生が米ソ両国の溝を深め,冷戦が核兵器の拡大をもたらす。科学技術と政治(軍事・外交)の密接な関係が典型的に表れている事例だ。
シリーズ1回目のゲストは仲晃氏,2回目のゲストは長谷川毅氏で,それぞれ次の著作がある。
- 仲晃『黙殺——ポツダム宣言の真実と日本の運命』(上)(下), NHKブックス,日本放送出版協会,2000.7
- 長谷川毅『北方領土問題と日露関係』筑摩書房,2000.4
- 長谷川毅『暗闘——スターリン、トルーマンと日本降伏』中央公論新社,2006.2
この番組は単行本化されている。
- NHK取材班編『その時歴史が動いた 12』KTC中央出版,2002.3