’12年度前期 授業の反省

 今学期はだいぶ遅くなってしまったが,授業の反省をする。

授業SNS

 昨年度に共同受講ブログとして始めた授業用コミュニケーションシステムを,今学期は授業SNSという形に変えて導入した。今学期も,演習的要素を持つ科目(フレッシュマンセミナーと科学技術コミュニケーション)を除いて,全面的に採用した(3科目,計5クラス)。この方式の授業にもだいぶ慣れてきた。

 昨年度の共同受講ブログとの違いは,その本質がストック型のブログではなく,フロー型のSNSになったことだ。メリットとデメリットがある。メリットは,フォロー,お気に入り,いいねなどのTwitterやFacebookで一般的になった情報共有機能があり,気軽にワンクリックで仲間と情報の共有ができる。いちいちリンクを張るなどしなければならなかったブログとはその点が違う。他方,情報共有は基本的にリアルタイムで行うことが前提となっているので,流れてしまった情報を遡って探すことは非常に手間がかかる。検索もできない。

 授業で使うことを考えると,上記のメリットよりもデメリットの方が大きかったように思う。そこで,来学期はまた共同受講ブログに戻そうかと考えている。今後のシステムの検討のため,授業SNS内に「授業SNS研究会」というグループを作成し,今学期の受講者に参加を呼びかけた。8/9現在,7名が参加してくれていて,意見交換を進めている。

 なお,先学期の授業評価アンケートでも明らかになったことだが,授業SNSに対する受講者の評価はとても高いものだった。役立ったという回答は9割以上を占めている。

講義内容について

 今学期も,講義内容は基本的に従来のものと同じであった。ただ,福島原発事故については事態の進行とともにアップデートしている。

新科目「科学技術と現代社会」

 第二部では今年度から(そして昼間学部では来年度から)始まる新科目「科学技術と現代社会」の1学期目を終えた。内容は,これまでやってきた科学技術と倫理と同じだったので,今学期開講していた科学技術と倫理とほぼ同じ内容・方法で行った。科学技術と倫理および科学技術コミュニケーションを非開講とする来年度からは,科学技術コミュニケーションの授業で取り上げてきた原発の問題を,より本格的に取り上げてみたいと思っている。それに倫理やコミュニケーションの問題をからませて,歴史+αの授業としていきたい。

評価方法

 授業SNSを用いた授業では今学期も,書き込み数を基本とし,それに教員の評価を加味する形で評価をした。受講者からは,書き込みの質を問わない評価方法に不満もあるようだが,現在のところ大きな問題は生じていないと思われる。私の見るところでは,だいたい書き込み数と書き込み内容の質は比例している。これを破るような意味のない書き込みの大量発生が生じたときは,また別の方法を考えたい。

DENDAI-UNIPA

 今学期から本格導入されたUNIPAだが,私の授業では,授業SNSを使っていないフレッシュマンセミナーと科学技術コミュニケーションの二科目で,情報提供とレポート提出のためにUNIPAを用いた。それなりに使えるが,使い勝手は良くない。