規制改革推進のための第1次答申

 教育再生会議だけでなく、規制改革会議も答申を出している(規制改革推進のための第1次答申, 5/31)。それによると、大学関係では、教育と研究を区別し、それぞれを評価して、それに応じて国の資金を配分することとしている。
 教育については、基本的に学生数に応じて配分するという。これは、中小規模の大学をつぶして、マンモス大学を増やすという結果をもたらすだろう。極端な話、日本の大学は東大と早稲田と慶応だけとなり、大学生はみな東大生か早大生か慶大生のどれかだということになったとして、それでみな喜ぶのだろうか。
 研究の方は、基本的に実績に応じて配分される競争的資金だけとなる。実績がすぐにはあがらないような息の長い研究は圧倒的に不利となり、衰退していくだろう。
 大学の世界はこれまでも格差社会だった(国立と私立、中央と地方、伝統校と新設校、常勤と非常勤、等々の格差)のだが、それがますますひどくなっていくのではないだろうか。

参考:
 浅見泰司専門委員(東大)の過去のヒアリング(2006.10.6) 答申の背景が分かる。
 竹内淳氏(早大)のヒアリング(2006.11.15) こちらの方が面白い。

【天気】晴れ。