長州ファイブ

 今日から映画「長州ファイブ」の劇場公開が始まった。幕末にイギリスへ密航し、明治新政府で活躍した長州藩の5人の若者の物語。その中で山尾庸三井上勝が特に注目される。彼らはイギリスで工学を学んで帰国した。また、造幣局長となった遠藤謹助も技術史に関係がある。来年度後期から始まる「技術の社会史」でも取り上げることになるだろう。

2/11追記
 見てきた。なかなか楽しめる映画だった。当時のイギリスの雰囲気をイメージするのに役立つだろう。石原慎太郎製作総指揮「俺は、君のためにこそ死ににいく」の予告があり、命がけでイギリスに渡り明治時代に活躍した若者と特攻で命を落とした若者とが図らずも比較されることとなった。また、長州ファイブは「生きた器械」(技術者のこと)となって帰ってくるといって藩の許可を得ようとしたのだが、これが最近の某大臣による「産む機械」発言と重なって聞こえてしまった。これは、外国の高い機械と同じくらいその機械を使う人材も大事だから、「生きた器械」を買ったと思って留学費用を出してほしいということなのだが、これは技術者を「生きた器械」として扱うような技術者差別の始まりとも解釈できる言葉であり、考えさせられた。劇場の観客に若者の姿は少なかった。プログラムの他に山口のタウン情報誌編集部が作った4800円もする関連企画本『長州ファイブ』(ザメディアジョン刊)を買ってしまった。タウン誌のように長州ファイブ(山口では「長州五傑」というらしい)にまつわる多数の写真が載っていて楽しめる。

7/7追記
 DVD「長州ファイブchosyu edition」の予約をする。9月末発売なので、後期の授業には何とか間に合いそうだ。

11/23追記
 DVDは予約して購入済み。いよいよ「技術の社会史」の授業で見せる時期となった。全部で2時間の映画なので,どこを見せるか検討する。50分弱を見せることにした。ちょうど良い長さだと思う。

【天気】曇り。