それでも地球は動いた~ガリレオ・ガリレイの栄光と挫折

NHKその時歴史が動いた
http://www.nhk.or.jp/sonotoki/sonotoki_syokai.html#03

4/19(水)午後10:00~10:45
その時歴史が動いた「それでも地球は動いた~ガリレオ・ガリレイの栄光と挫折」

 その時……1633年6月22日 ガリレオが宗教裁判で「地動説」の放棄を宣言

 1992年、ローマ教皇ヨハネ・パウロ2世は、ガリレオの「地動説」を断罪した宗教裁判のあやまちを公式に認め謝罪した。バチカンの機密文書館奥深くに眠っていた裁判記録からは、権威を守りたい17世紀当時のローマ・カトリック教会と、発見した真実を伝えようとするガリレオとの知られざる攻防が浮かび上がる。
 聖書の解釈として教会が「天動説」を絶対としていた時代、ガリレオは天体観測の積み重ねから「地動説」の科学的証拠を発見した。慎重を期した表現で著書の出版にこぎつけたが、ガリレオは宗教裁判にかけられてしまう。このころ宗教改革が激化し権威が揺らいでいたカトリック教会は、異端者に対して強い姿勢で臨んだのだ。ガリレオは無罪のための有力な証拠を提出するが、教会側は新たな証拠を提出。ガリレオは有罪とされ幽閉の身となる。だが実は、その絶望の中でも、ガリレオは真実を書き続けることをやめていなかった。「地動説」の基礎となる「力学の世界」を描いた著作を出し、後に近代科学の教科書となる。
 貴重な裁判記録や研究者を松平キャスターがイタリア現地で取材。真実を書き続け、人びとに伝えることの大切さを、ガリレオのあくなき挑戦を通して伝える。

追記(4/20) ガリレオが宗教裁判を受けた場所やバチカンの機密文書館、またガリレオ裁判の記録原本やガリレオの直筆原稿など興味深い映像が多かった。取材協力は科学史家の田中一郎氏。イタリア人科学史家ピエトロ・レドンディ氏(『異端者ガリレオ(Galileo: Heretic)』の著者)のインタビューも。
 なお、番組サイトには

○「それでも地球は動いている」というガリレオの言葉について
裁判で有罪判決を受けた後、ガリレオが「それでも地球は動いている」と語ったとされるエピソードは、かつての伝記などでよく見受けられましたが、最近の研究では、のちにガリレオの伝記を作る際に創作された逸話だったとされています。もし、そのような言葉を裁判で実際に語ったなら当時の裁判システムではガリレオは死罪となっていたはず、と考えられるからです。

と書かれており、番組内でもそのことに言及はあったが、しかし「それでも地球は動いた」という番組タイトルはミスリーディングだと思う。