スーパースパイ ~盗まれた“マンハッタン計画”~

  • BS世界のドキュメンタリー「<シリーズ 20世紀 “核”の内幕>第1回 スーパースパイ ~盗まれた”マンハッタン計画”~」2008.7.22, NHKBS1, 50分

<シリーズ 20世紀 “核”の内幕>
第1回 スーパースパイ ~盗まれた”マンハッタン計画”~

 

7月21日 月曜深夜[火曜午前] 0:10~1:00

 

 第二次世界大戦中のアメリカ・ニューメキシコ州ロス・アラモス。ここに設けられた核実験場で、核爆弾の開発が最終段階に入っていた。

 研究開発チームの1人、クラウス・フックスは、実は熱狂的な共産主義者で、最新の機密情報をソ連に送っていたスパイだった。フックスは核兵器をアメリカ一国が独占すべきではないと信じ、アメリカがソ連に核兵器が使用する可能性を防ぐために情報を流し続けたのだ。

 1945年、マンハッタン計画の下で広島に、そして長崎に原爆が落とされ数十万の人命が瞬時に奪われた。核兵器のすさまじい威力と人々が受けた悲惨な被害を目の当たりにし、フックスは苦しむ。しかし、共産主義の理想世界を築くためのスパイ活動に迷いは無かった。

 アメリカは、この恐るべき兵器が敵の手に無いことを喜んでいた。しかし、ソ連は第二次世界大戦後、世界中の予想よりもはるかに早く核実験に成功。西側諸国には衝撃が走った。

 フックスによってソ連の指導者の手に渡った核の秘密は、米ソ両大国の核開発競争の扉を開いた。人類が初めて経験する核の時代が、始まった。

 

原題: Nuclear Secrets – Super Spy
制作: BBC(イギリス) 2006年

 

担当者メモ
 地球上には、全人類を滅亡させられる数の核兵器が存在しています。すべては第二次世界大戦中に始まりました。2つの超大国、アメリカとソ連が始めた核兵器開発競争の現場に、どんなドラマがあったのでしょうか?ほぼ半世紀が経ち、各国の情報機関が当時の貴重な資料を公開し始めています。それらをふんだんに利用してイギリスBBCが作り上げた、核を巡る情報戦を描く渾身のドキュメンタリー・ドラマです。私たちの暮らす世界が、いかに危ういバランスの元に存在しているか、思いをはせずにはいられません。

 

出典:http://www.nhk.or.jp/wdoc/backnumber/detail/080721.html