共同受講ブログ初日

 本日の3限と7限の科学の社会史の授業で,共同受講ブログの運用を開始する。まずは登録作業から。各自がユーザー名とメールアドレスを入力し,システムからパスワードを知らせるメールが戻ってきて,それをもとにログインし,設定を済ませるという作業なのだが,予想以上にトラブルが発生し,登録だけで30分はかかってしまった。多くは,メールアドレスの入力間違い。それ以外にも,システムの反応が鈍くなってなかなかメールが届かないというのもあったと思う。こうするとうまくいくといった情報が学生の間で流れたりもして,ともかく何とか登録は済んだ。大教室でのこうした対応は一人ではてんてこ舞いになる。

 そのあと,使い方を一通り説明して,講義に入ったのはほぼ1時間が経過してから。大体予想通りで,講義の内容は予め少なめにしておいた。登録した学生は,Twitter風に次々と書き込みをしてくれて私の思い通りの使い方が実現されていた。教室のネット環境がいまひとつで,ブログの画面(タイムライン)をスクリーンに映しておくということはできなかったが,ほぼ私がやりたかったことが実現できて満足だ。

 学生の評判は非常にいい。みな楽しんで使っている様子がよく分かる。普通,教員は学生が授業中に何を考えているか,ほとんど知る術がないが,このツイッター風ブログはそれをある程度知らせてくれる。実に面白い。これはかなりいいのではないか。他の教員の方にもお勧めしたい。

 なお,学生はブログに夢中になって,講義を聴き損なう心配をしていた。多くの教員も,講義を聴くのがおろそかになるので,このような試みは良くないと思うのではないだろうか。しかし,私はそれほど心配していない。今の学生は同時並行でいろいろな情報を処理することに慣れている。講義が退屈になったら,ブログを見たり書いたりして,また講義が面白そうになったらそちらに戻る,といったことは苦もなくできるだろう。講義とブログが連動しているのだから,関心が授業以外のことに行く恐れは少ない(もちろん,ネットにつながっているので内職をしようと思えばいくらでもできるのだが,たぶんそうした学生は少ないと私は考えている。というか,そうさせないような授業をすることが教員には求められているだろう)。

 それから,授業とブログはリアルタイムで関連させると楽しいのだが,別々に読んだり聞いたりもできるようになっている。読み逃したところは後からブログを読めばいいし,聞きのがしたところは後から授業ラジオで聞けばよい。その安心感があれば,たとえ少しどちらかに熱中してしまっても問題ないだろう。常に熱中していることが大事だと思う。

 一学期間使ってみてどのような効果が得られるか。見通しは明るいと考えている。

参考:科学の社会史 共同受講ブログ 3限クラス / 7限クラス