ヤコブ病

 授業でBSEを扱っているが,日本では変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)患者は1人しか発生して居らず,しかもその一人は英国など外国にいた際に感染したとされている。つまり,国内感染によるvCJDは発生していないことになっている。クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)には,変異型以外にもいろいろな種類があるようだ。全体としては増えているのか,変わらないのか。
 ネットで検索したところ,厚労省のプリオン病及び遅発性ウイルス感染症に関する調査研究班が「特定疾患治療事業による臨床調査個人票をもとにしたクロイツフェルト・ヤコブ病のサーベイランス結果」(pdf, 2008.7.9)を発表しているのを見つけた。そこでは,人口動態統計によるCJDの死亡数との乖離が指摘されている(要するに,この調査では把握漏れがあるということ)。そこで,人口動態調査の統計を調べて(ここで調べた),グラフを作ってみた。それによると,1999年以降のCJDによる死者数は増える傾向にある。

 これとBSEの関係は不明のようだが,他にこれを説明できる原因も見あたらず,非常に不気味である。

参考:狂牛病関連病はvCJDだけではない、孤発型CJDにも関連の可能性(2002.11.29, 農業情報研究所)

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