コースの基本情報
東京電機大学 工学部・未来科学部 人間科学科目
2014年度前期「科学技術と現代社会」
コースの目的と内容
本科目「科学技術と現代社会」の目的は,科学技術が関わる社会問題について,多面的に考察し,総合的に判断する力を養うことである。
本科目が開設された2012年度以降,本科目では「核兵器」をテーマとして設定し,核兵器に関わった人々,特に核開発の中心にいた科学者たちの考えや行動とその結果,ならびに核兵器が人間や社会にもたらした様々な影響について扱っている。(ちなみに,このテーマは,筆者が別科目「科学技術と倫理」において2008年度後期から2013年度前期まで扱ってきたものでもある。)
本科目はさらに,今日の大学生や社会人に要求される学習スキルやコミュニケーション力を高めることをも目的としている。
学生について
本科目を受講する学生は,東京電機大学・東京千住キャンパス(東京都足立区)に通う工学部と未来科学部の2〜4年生である。いわゆる教養科目であるため,すべての学科の学生が受講可能である。
工科系の学生であるため,科学技術に関する関心はそれなりに高いが,社会問題に対する関心や歴史に関する知識は乏しいことが少なくない。核兵器に関しては,広島・長崎への原爆投下で多くの犠牲が生じたこと以外はほとんど知らないという学生も多い。
2014年度前期開講クラス履修者内訳
月曜2限クラス
金曜2限クラス
カリキュラムにおける位置づけ
本科目は,工学部と未来科学部の共通教育科目に含まれる人間科学科目の中の技術者教養科目の一つとして位置づけられている。半期2単位の科目で,前期と後期に2クラス(月曜2限と金曜2限)ずつ開講されている。
技術者教養科目の目的は,「技術者の実務に深く関わる様々なテーマ(倫理・法律・情報・環境・経営・社会など)について学び,技術者に必要とされる教養を深める」こととされている。
両学部では,人間科学科目(すべて選択科目)から合計16単位,そのうち科目区分「技術者教養」から2単位を修得することが卒業要件となっている。
ちなみに,人間科学科目には「技術者教養」のほかに,「スキル・キャリア」「コミュニケーション」「スポーツ・健康」「人間理解」「社会理解」「異文化理解」の計7科目区分があり,学生はこれらの科目区分からできるだけバランス良く履修することが求められている。