シリーズBC級戦犯(2) “罪”に向きあう時

  • ETV特集「シリーズBC級戦犯(2) “罪”に向きあう時」NHK教育,2008.8.24, 90分

 5700人が裁かれ934人が処刑されたBC級戦犯裁判。これまでBC級戦犯については、勝者による不当な裁判という文脈が強調されてきた。しかし、それは、半分の真実でしかない。BC級戦犯裁判とは、被害者性と加害者性がねじれながら混在する、日本人の戦争体験そのものである。

 元戦犯や遺族の中には、今日なお、戦犯裁判の意味を問い続けている者がいる。

 ニューギニアで、敵ゲリラの殺害などに関与したとされ20年の有期刑を受けた飯田進さんは、獄中で自らの戦場体験を見つめ、そこから、戦前・戦後の日本の矛盾を訴え続けてきた。橋本和正さんの叔父は、マレー半島で華僑虐殺を指揮したとされ処刑された。橋本さんは、今、叔父の裁判資料を読み、事実に正面から向き合おうとしている。

 BC級戦犯裁判では、何がどう裁かれたのか。今、何を問い掛けるのか。元BC級戦犯と、その遺族たちの声から考えてゆく。

 

出典:http://www.nhk.or.jp/etv21c/index2.html