β線遮蔽

 私のガイガーカウンター(RADEX RD1503)は,γ線に加えてβ線も検出できるタイプなのだが,μSv/h単位の値を出すためにはβ線を遮蔽する必要がある。ただ,β線の感度がそれほど高いわけでもないので,線源から1mも離れていれば,β線の影響はほとんど無視できるようだ。したがって,地上1mの空間線量を測るには,特に遮蔽の必要がない。

 しかし,地表面の線量をμSv/h単位で測るにはβ線の遮蔽が必要かもしれない。地表付近の線源から飛んでくるβ線の影響を受ける可能性があるからだ。β線の遮蔽はアルミやアクリルでできるとのことで,ガイガーカウンターがちょうど入るようなアルミケースやアクリルケースを探してみた。そうしたら,ちょうど良いアルミケース(TAKACHI TD型アルミダイキャストボックスTD9-12-4G)とアクリルケース(フラップボックスM)が見付かったので,注文して取り寄せた。

 これらがβ線遮蔽にどれだけ効果があるか確かめるため,β線源としてトリウムを含んでいるランタン用マントルを使って実験した(マントルとカウンターは約5cm離した)。すると,カウンターの表示が,どちらも0.8μSv/hから0.23μSv/hくらいまで下がった。ちなみに,バックグラウンドは0.13μSv/hであった。バックグラウンドを引くと,約1/6くらいになっている。

 アクリルケースは透明で,表示が読みやすいが,少々大きめである。アルミケースは蓋を外す必要があるが,カウンターをちょうど良く収める大きさで,持ち運びに便利である。子どもが遊ぶ砂場などの線量を測るときに役立つのではないだろうか。

【天気】曇り。会議二つ。そして採点に追われる。