新キャンパス

 今週一週間,千住の新キャンパスの見学会(学内教職員限定)が行われているということで,本日の10時から回に参加した。現在は,内装と外構の工事をやっていて,もうあと少しという感じだった。

 私が入る4号館は敷地内南東の10階建ての建物で,東隣の小学校に面している。東側だと,荒川も見える。9階にある私の部屋は西側なので,見えるのはビルばかりだが,冬の晴れた日には富士山が見えるだろう。

 白を基調とした清潔感のある内装で,最近の大学はみなこんな感じだ。各建物の入口には自動改札のようなゲートがあり,職員証を兼ねたカードがないと中に入れない。それだけではなく,自室に入ることも,教室で機器のスイッチを入れることもできない。キャンパス内ではそのカードを首から提げて生活する。研究所なら普通なのかも知れないが,多くの学生や学外者が出入りする大学でこのような管理がうまくいくのか少々心配だ。

 部屋は今よりも少し広くなる。窓も大きく,晴れた日はとても明るいだろう。西日が大変そうだが,最上階ではないので,屋根からの熱は今よりも改善されるはずだ。

 東京東部の放射線が気になっていたので,線量計を持参した。うかつにも電池がなくなっていて,十分測定できなかったが,建設会社のプレハブや9階の居室で少し測った限りでは,0.03μSv/hあたりとかなり低い値を示していて驚いた。隣の小学校で区が測った値が0.1μSv/hあたりだったので,再測定を要するが,新しい資材を持ち込んで作った建物なので線量が低いのかも知れないとも思う。

 私は大学の目の前の北千住ではなく,京成の関屋から歩いていくが,少々遠回りをすると,落ち着いた風情の並木道が通勤路となることがわかった。

 真新しい大学とは対照的に,周囲の環境は落ち着いた古い下町なのだが,大学が時間と共に風景の中になじんでいくことを願っている。

【天気】晴れ。それほど寒くはならず,むしろ暖かい。神田の研究室で線量を測ったら0.07μSv/hあたりだった。窓の外の雨水が集まるところの泥の上0cmで測ったら0.6μSv/hだった。予想はしていたが,少々高いのに驚いた。この泥が乾いて,ほこりとして舞い落ちるのだろうか。おそらくこのあたりのどこのビルの上にもこうした泥はあるはず。これから風が強くなる冬は要注意。