’18年度後期 授業アンケート所見

すべての成績を付け終わった段階で,授業アンケートの集計結果と自由記述への所見を書いた。この内容は,大学のシステムを通して学内公開されるが,ここに転載しておく。

2018年度後期 授業アンケート集計結果&所見(pdf)

科学と技術の社会史

月2クラス

【集計結果および今後の改善に向けて】

 今学期のアンケート結果を昨年度後期の結果と比較して分かることは,授業時間外学習時間が大幅に増えたこと(5段階評価の平均値で2.8→3.7,週1時間以上が15%→59%)と,教員の授業の仕方に関する問7〜問12および総括的設問の問13で全体的に評価が下がったことです(下げ幅は5段階評価で0.5〜0.8)。また,難易度と進度においても「ちょうどよかった」が減り,難しかった,速すぎたといった回答が増えています。これらの結果から想定されることは,今学期の授業は,昨年度よりも難しくなり,課題の負荷も重くなったということでしょう。それに伴い,全般的な評価が下がったのだろうと思います。全般的な評価の低下は,受講者の不満の表れと捉えることができると思います。

 授業において昨年度と変わった点は,教員の講義時間を短くし,その代わりに受講者が授業中に読書をしたり執筆をしたりする時間を設けたことです。講義時間が短くなった分,講義での教員の説明は減りましたので,それだけ分かりにくくなったのかもしれません。また,慣れない分野(科学技術史)での読書や執筆は難しいことだったと思われます。多くの時間が必要なため,専門の勉強にも影響が出た人もいたようです。

 今学期の私の第一の反省点は,受講者に対してこの科目の趣旨を十分理解する機会を提供していなかったということです。シラバスを読んでいない学生が26%もいました。今後は,授業中にしっかりとシラバスの内容を理解してもらい,その上で科目選択をしてもらうようにしたいと思います。また,学期末に授業アンケートで知ったことをもっと早く知る方策を考えたいと思います。学期途中での授業アンケート実施も一案かもしれません。受講者の状況をできるだけ的確に把握する努力を続けたいと思います。

【自由記述欄の回答について】

・良かった点

「歴史について興味が深まった」 「書評や小レポートなどのワークショップがあった点」 「本を読む機会ができた」

・改善した方が良い点,改善のための提案

「色々読んだが書評が書けそうな本になかなかめぐりあえなかった」 ←教員からの本の紹介や受講者同士での本の紹介の機会を設ければよかったかもしれません。

「グループが一定の人物で固まってしまって議論を行いにくかった」 ←グループ編成は途中で変更してもよかったかもしれません。また,後半以降グループ活動が編集会議と査読に限定されてしまったのもよくなかったと思います。

「書評・小レポート・期末レポート・ポートフォリオと,量が多すぎる。私が大学に入ってやりたかったことはプログラミングなどなのに,この授業の課題が多く,この科目に力を入れなければいけなかった。正直,人科は卒業に必要なのでとったが,ここまで負担が多いと必修にも支障がきたしてしまう」 ←この科目は選択科目ですので,この科目は履修しなくても他の科目で単位を取れば卒業できます。今後のためにもそのことは是非知っておいてもらいたいと思います。

「文系でもないのにレポート数,文字数共に増え,教授が講義中自分の興味あることを学びその本を読めと言ったはずなのに「社会」「歴史」「技術」などと指定し,興味があること(笑)をひたすら流し読みするだけでレポート作成と本のために費やした時間に本当に好きなことが学べたのではないかとひたすらに考える講義であった」 「書評やレポート書くとか無駄 興味ないことおしつけられておもしろくない 理系の大学にいらない 自分の意見をおしつけすぎ」 ←これらの意見は,私の授業を再考する上でとても貴重な意見だと思います。長文のコメントを書いてくれて本当に有り難く思います。様々な分野の本を読んだり,文章を書いたり,それらについて人と議論をしたりすることが,今後生きていく上でどれだけ重要なことかを受講者に実感させることができなかったことを思い知らせてもらいました。また,興味が持てる本や執筆テーマを誰もが自力で見つけることができると思ってしまったことも大きな反省点です。私はまだまだ学生のことを理解できていません。すぐにどうすればよいかは分かりませんが,今後思い付く方法をいろいろ試していきたいと思っています。

金2クラス

【集計結果および今後の改善に向けて】

 集計結果から分かる第一のことは,多くの受講者が授業時間外学習にかなりの時間を使っていたことです(週1時間以上が回答者全体の50%)。これは,学期を通して授業時間外に読書と執筆を推奨した結果だと思います。難易度については,「ちょうどよかった」が全体の半分となり,難しいと感じた受講者が多くいたようです。これは,講義の理解についてというより,読書やレポート執筆の際の困難を意味していると思われます。教員の授業の仕方に関する問7〜問12および総括的設問の問13では,5段階評価で4以上,特に情報提供と熱心さでは4.4くらいですので,大きな問題はなかったように思われます。

 読書や執筆に関するサポートをいかに充実させるか,今後もいろいろ考えていきたいと思います。

【自由記述欄の回答について】

・良かった点

「学生が能動的に学べるようにしていた点」 「授業で問いをなげかけていたこと。本を読むきっかけができたこと」 「文章を書くトレーニングと本にふれる時間が増えた」 「専用に作られたHPが非常に使いやすかったです。授業内容の確認などもしやすく,やりやすかったです」

・改善した方が良い点,改善のための提案

「授業サイトに投稿したものを受講者の誰でも見られるようにするのではなく,一斉に公開する形にしてほしい。教授の例文もあるので,他の人のを見なくても困らないと思う」 ←受講者の投稿を受講者相互に見られるようにしたのは,受講者が困らないように例を見せるためではなくて,互いに読みあってコメントを付け合って欲しかったからです。一斉に公開してもそれは可能かもしれませんが,今回の授業では締切を決めずにいつでも提出して良い形にしましたので,一斉公開だとコメントを付け合う時間がなくなってしまうと考えました。しかし,実際には受講者同士でコメントを付け合うことはほとんど見られませんでしたので,やり方を考え直す必要があるかもしれません。

土3クラス

 サンプル数が少ないので,統計的に意味のある結果は得られないと思います。自由記述欄もすべて空白でしたので,特にコメントすることはありません。

科学技術と現代社会

水3クラス

【集計結果および今後の改善に向けて】

 集計結果から分かる第一のことは,多くの受講者が授業時間外学習にかなりの時間を使っていたことです(週1時間以上が回答者全体の55%)。これは,学期を通して授業時間外に読書と執筆を推奨した結果だと思います。難易度については,「ちょうどよかった」が全体の半分となり,難しいと感じた受講者が多くいたようです。これは,講義の理解についてというより,読書やレポート執筆の際の困難を意味していると思われます。教員の授業の仕方に関する問7〜問12では,5段階評価で4.2以上,特に資料の提供では4.5くらいですので,大きな問題はなかったように思われます。ただ,問13の興味関心については3.9(「そう思う」「ややそう思う」合計77%)ですので,やや低めでした。

 学びのペースを完全に学生に任せてしまい,最後に慌てる受講者が多かったようです。学びのペースに関するコーチングを行うべきだったと思っています。

【自由記述欄の回答について】

・良かった点

「レポートを書くとなるとたくさんしらべものをするので,知識が増えた。レポート等の書き方がわかった」 「予習・復習する環境は整えられていたと思う。資料なども重要な部分をしっかりまとめられていて良かった」 「講義の内容がおもしろかった。また田中先生の授業を受けたいです」 「題材」

・改善した方が良い点,改善のための提案

「ペース配分がわからず,最後になって終わってない!!とあせったので,今ここまで終えていると良い等言ってほしかったです」 ←マイペースで進めることを最優先しすぎたと反省しています。どの程度のペースが望ましいかは言った方が良かったと思っています。

「小レポートから期末までの時間が足りない。つまり,査読の回数を調節してほしい。特に最後のほう」 ←全体が後ろ倒しになってしまったことが原因です。より早い段階から査読ができるようにしないといけませんでした。

金1クラス

【集計結果および今後の改善に向けて】

 今学期のアンケート結果を昨年度後期の結果と比較して分かることは,授業時間外学習時間が大幅に増えたこと(5段階評価の平均値で2.5→3.3,週1時間以上が12%→40%)と,教員の授業の仕方に関する問7〜問12および総括的設問の問13で全体的に評価が下がったことです(下げ幅は5段階評価で0.2〜0.6)。これらの結果から想定されることは,今学期の授業は,昨年度よりも課題の負荷が重くなったということでしょう(下記自由記述参照)。それに伴い,全般的な評価が下がったのだろうと思います。全般的な評価の低下は,受講者の不満の表れと捉えることができると思います。

 授業において昨年度と変わった点は,教員の講義時間を短くし,その代わりに受講者が授業中に読書をしたり執筆をしたりする時間を設けたことです。講義時間が短くなった分,講義での教員の説明は減りましたので,それだけ分かりにくくなったのかもしれません。

 今学期の私の反省点は,選書や執筆のテーマ選び,また学びのペースに関して自由度を上げすぎたため,受講者が学期全体において無理のない学びをすることができず,学期末に過度の負担が集中してしまったことです。ノルマを減らし,また適度な締切を設けることで,より無理のない学びが実現できるようにしたいと思います。

【自由記述欄の回答について】

・良かった点

「書評や小レポートの書き方を丁寧に教えて頂き,わかりやすかったです。先生が意欲的に熱意を持って授業をして下さったので,こちらもそれにこたえようと頑張れたので良かったです」 「レポートの作成方法がわかったこと」

・改善した方が良い点,改善のための提案

「最低限の提出物(書評・小レポート1つ)の初稿の提出日を先生の方で定めて下さると,より取り組みやすかったです。(もちろん,自分で期限を定めて取り組むことがベストですが…)」 ←提案ありがとうございます。参考にします。

「本授業では4つのレポートが存在しているが,1つ減らしてもよいと思った」 ←前期の授業では,毎回小レポートを課したので,これでもだいぶ減ったと思っていましたが,まだ負担が過重であることを理解しました。

土4クラス

【集計結果および今後の改善に向けて】

 今学期のアンケート結果を昨年度後期の結果と比較して分かることは,授業時間外学習時間が大幅に増えたこと(5段階評価の平均値で2.8→4.0,週1時間以上が18%→76%)と,教員の授業の仕方に関する問8〜問12および総括的設問の問13で全体的に評価がやや下がったことです(下げ幅は5段階評価で0.1〜0.2)。また,難易度と進度においても「ちょうどよかった」が減り,難しかった,速すぎたといった回答が増えています。これらの結果から想定されることは,今学期の授業は,昨年度よりも難しくなり,課題の負荷も重くなったということでしょう。それに伴い,全般的な評価が下がったのだろうと思います。

 授業において昨年度と変わった点は,教員の講義時間を短くし,その代わりに受講者が授業中に読書をしたり執筆をしたりする時間を設けたことです。講義時間が短くなった分,講義での教員の説明は減りましたので,それだけ分かりにくくなったのかもしれません。

 今後は,適度な負荷とコーチングによる無理のない学びを実現するよう工夫していきたいと思っています。

【自由記述欄の回答について】

・良かった点

「授業中に講義をきくだけでなく,読書や執筆を行うワークショップがあって楽しかった」 「授業サイトは学習する上でとても役立ちました」 「スライドや資料が配布されていて,とても自宅でのレポート作成の時に役立った」 「ブログでコメントを共有したり,他人の意見が授業外でも学べることがとても良かったです」 「クラスブログにコメントをしていただいたのが良かった」 「タスクは多いが,学びも多かった。今まで本気で考えたことのない内容だったので,発見も沢山あり,今後自発的に取り組もうと思った」 「歴史理解がかなり深まった。校正の手法など理解できた」 「さまざまな本から引用されている点」

・改善した方が良い点,改善のための提案

「もう少し早い段階で書評などを書けると,期末レポートの査読なども何回か受けれたのかと思います」 ←私もそう思いました。

「時間のない人は取るべきではないことを事前に告知すべき」 ←今後は,どれくらいの負荷があるかを告知したいと思います。ただ,取るべきではないとは言えません。それは各自が判断すべきことですので。

「授業WEBにおいて文字を選択すると,コメントの機能が連動しているが,少し不便に感じる。→文章を読む時に文字を反転させる利用方法のため」 →これはシステムの仕様なので,このシステムを使う限り改善はできないのですが,また別のシステムを使うことも検討してみたいと思います。

「レポートが多い。大変」 →そうだろうと思いました。ノルマの分量は再検討します。

【天気】晴れ。今日は比較的暖かいが,明日は雪が降るとのこと。

’18年度前期 授業アンケート所見

’17年度後期 授業アンケート所見

’16年度後期 授業アンケートから