私の事例(東京電機大学時代)

先に,私が前任校(福岡教育大学)に勤めていた時代のインターネット活用について紹介しました。ここでは,本学に赴任した後の状況を紹介します。なお,本学での私の授業についての概観は,私のブログ「教育研究日誌」に授業の反省ということで毎学期掲載しています。それを参考にしながら,以下にまとめてみます。

2005年4月,東京電機大学に赴任しました。先に述べたように,すでに授業サイトを作ることはしていたので,こちらでもすぐに授業サイトを設置しました。授業サイトは,Movable Typeというブログを作るためのソフトを使いました。これは前の大学でも授業サイトの構築に使い始めていたので慣れていました。当初,授業サイトには,講義で見せているパワーポイントのファイルを掲載し,ダウンロードできるようにしていました。

2005年度後期には,新たに提供が始まったNetCommonsというソフトでサイトを構築しました。これは,日本の国立情報学研究所で開発された授業サイトを作るのに適したソフトです。ここでは,学生が登録した上で,ネット上で質問ができるようにしました。しかし,実際にはほとんど学生の書き込みはありませんでした。

2006年度前期は,サイト構築のソフトをMovable Typeに戻しました。まだNetCommonsは使いにくかったのです。授業サイトには,授業スライドのファイルの掲載をしたほか,受講者からのコメントを書き込めるようにしました。しかし,やはり受講者からの書き込みはほとんどありませんでした。そこで,授業で書いてもらったコメントや質問を一部選んで,Q&Aということでサイトに掲載しました。

2006年度後期には,またサイトのシステムを変更し,Moodleというソフトで作ってみました。これは世界的に授業サイトを作るために使われている高機能のシステムです。授業スライドのファイルはこれまでどおり掲載しましたが,さらに毎回の小レポートをネット上で提出するようにしました。これには,私からコメントを付けることもでき,そうしたものを受講者で共有できるようにしました。これは成績に関わるため,サイトの利用がこれまでよりも進みました。

2007年度前期は,できるだけパワーポイントを使わないで,黒板に板書する授業を試してみたため,授業スライドのファイルを掲載することはしませんでした。サイトから毎週小レポートを提出することは続けました。

2007年度後期は,パワーポイントの使用を再開しました。黒板を使った授業の評価がよくなかったためです。そこで,授業サイトで授業スライドのファイルの掲載も再開しました。オンラインでの小レポートの提出はやめました。というのも,毎回の授業内でレポートを書いてもらうという方式(授業内レポート方式)を採用したためです。レポート提出という義務がなくなったため,受講者のサイト利用は格段に低調になりました。

2008年度前期は,それまでサイト構築に使っていたソフトをMoodleからMovable Typeに戻し,サイトの構成をシンプルにしました。Moodleは高機能すぎて複雑なので,単純なMovable Typeの方が使いやすいのではないかと思ったからです。さらに,途中でWordpressというブログを作るソフトに変更しました。というのも,それまでMovable Typeは無料だったのですが,有料になったため,同等の機能を持ち,しかも無料のソフトとして有名だったWordPressに乗り換えたからです。

2008年度後期も前学期と同様の形で進めましたが,総合演習は受講者とのファイルのやりとりがあるため,Moodleを使いました。

2009年度前期は,授業スライドのファイルをサイトで提供する代わりに,授業スライドの文章部分を紙に印刷して授業中に配布することにしました。そこで,授業サイトではその配布資料のファイルを掲載することにしました。

2009年度後期は,新しい試みとして,講義の録音ファイルを授業サイトに掲載しました。これを授業ラジオと言っています。それは,この年に新型インフルエンザが流行し,後期には本学の学生にもその関連で欠席する人が増えたためです。自習の助けとして提供しました。

2010年度前期も,前学期と同じように運用しています。現在の授業サイトはこちらです。

以上をまとめますと,私の本学でのネット活用法は,
・授業スライドや配付資料の掲載
・授業関連情報の掲載
・講義の録音データの掲載
・レポートの提出とコメントのフィードバック
・質問などが書き込める会議室やコーナーの設置

といったものです。福岡教育大学時代より発展した利用法としては,レポートの提出およびコメントのフィードバックが挙げられます。ただ,これは学生も私も大変だったので,現在では総合演習などの少人数クラスのみで続けています。